福祉楽団の人材育成の方針は、会社のなかだけで活躍できる人ではなく、広く社会で活躍できる人を育成することです。そのために、仕事の実践に必要な具体的なスキル(知識や技術)の研修のほかに、コンピテンシー(行動や思考の特性)を鍛える研修を充実させています。たとえば、一般の企業と連携した研修プログラムや、さまざまなミッションに沿って調査、探索してくる海外研修などユニークなプログラムをたくさん用意しています。こうした研修を通して、職員ひとりひとりの強みを最大限に引き出し、活躍の可能性を広げていきます。
その人のもともとの持っている力、元来の能力のことです。自分で自覚しているものもあれば、まだ気づいていないものもあります。自分の能力と向き合うことで、自分の可能性を最大限に生かす機会にもつながります。
考え方や行動の特性のことをコンピテンシーといいます。どんな会社に行っても求められる力です。たとえばチームワーク、意見を言う、分析する、元気に挨拶できるなどです。若いときにいろんな経験をしておくことで能力が広がります。福祉楽団では、新しいコンピテンシーを獲得できる研修を充実させています。
「エクセル」や「ワード」のスキルは、オフィスの仕事をするうえで必要です。同じように、認知症の知識や感染症対策の手技などは、ケアの実践では不可欠なスキルです。こうしたスキルは専門の教育機関と連携するとともに、チューターによる技術指導やOFF-JTなどで身に付けます。
|新入職員研修|
― 社会人や専門職として基本的な知識を身に付ける
「福祉」や「ケア」に対する福祉楽団の考え方を、座学を中心に実践を交えながら約6か月で学ぶ研修です。研修を終えると「介護職員初任者研修」の修了資格が取得できるので、福祉を学んでいなくても安心です。
|1年目研修|
― 自分の強みや持ち味を確認し新たな気づきを得る
配属先で働きはじめて半年くらいが経つと、自分ができることと、できないことが見えてきます。同期と一緒にそれぞれの成長や今の自分の想いを共有し、未来の自分に向けて道筋を描く研修です。
|2年目研修|
― ユニークなプログラムでチームワークを体感する
同期のつながりや福祉楽団の理念を再確認する研修です。研修場所は「海外」や「アウトドア」など、常識にとらわれず、いつもと違う環境でちょっとワクワクできるものを企画しているのが特徴です。
|3年目研修|
― 次のステージに向けて新たな一歩を踏み出す
入職3年目になると、後輩ができたり役職についたり、キャリアに少しずつ変化が現れてきます。入職からこれまでを振り返り、他法人を知るなど、次のステージに進むための気づきを得る研修です。
介護福祉士の勉強は大学時代にしましたが、福祉楽団が実践する「科学的な根拠に基づいたケア」を学んだり、LGBT+Qなどの当事者の話を直接聞いたりして、新しい発見や意識の変化になりました。“生命力の消耗を最小にすること” など、学んだことを現場で実践しようとしても、正直、判断に迷うことがありますが……。福祉を学んでいない人でも、基礎から学べるよい研修だったと思います。週に1回、同期と 顔を合わせられたことも今につながっていますね。
新入職員研修が終わって半年が経ち、仕事にも慣れて少しモチベーションが下がりはじめた頃に1年目研修がありました。同期に久しぶりに会えて嬉しかったことを覚えています。研修では1年間を振り返り、印象に残ったことやお互いが成長した部分を共有し合いました。意外だったのは、「自分は成長していない」と思っていたけど、周りから見たらそうではなかったこと。この研修で、“できないこと”に目を向けがちだった自分が、“できること”にも目を向けられるようになったことが何よりの収穫です。
入職2年目にもなると、リーダーになっていたりキャリアチェンジをした同期がいました。通常業務に慣れ視野が広がった時期でもあり、タイミングは良かったです。開催場所は非日常感のあるグランピング施設。1泊2日で理念を再確認したり、入職から現在までのモチベーションの変化を数値化しました。自身を振り返れたことで課題が見える化され、対策を考えられたことはプラスでしたね。夜はBBQで、悩みを打ち明けたりケアを一緒に考えたり。同期との熱い夜は最高でした。
研修の目的は「ほかの法人の施設を見学し、ケアについての新たな視点や気づきを得て日々の実践につなげること」。今回訪れたのは、神奈川県にある「愛川舜寿会」と「相模福祉村」でした。すぐにでも取り入れたい学びがありましたし、自分たちがすでにできている強みも感じることができました。同期は1~2年目研修の時に比べて、「こうしていきたい!」「これを取り入れたい!」など、プラスの発言が増えたことが印象的でした。